第 8 章
守護神(調候用神)
生まれた季節から、その人に足りない気を補う干を決めます。
この章を読み終えると
- 調候用神という考え方を説明できる
- 日干×月支の表から守護神を引ける
- 他の用神の決めかたとの違いを言える
鑑定書の「守護神」は、その人に足りない気を補ってくれる干です。ここだけは他の項目と考え方が違うので、しくみを分けて理解しておきます。
「調候」=気候をととのえる
このサイトが使っているのは調候用神(ちょうこうようじん)という方式です。「調候」は気候をととのえるという意味。考え方はとても素直です。
- 寒い季節に生まれたなら、温める気(火)が要る
- 暑い季節に生まれたなら、冷ます気(水)が要る
- 乾いた季節なら潤す気、湿った季節なら乾かす気が要る
作物を育てるのと同じ発想です。冬の畑には日光が要るし、真夏の畑には水が要る。日干(自分という作物)と月支(生まれた季節)の組み合わせで、何が足りないかが決まります。
| 季節 | 月支 | 気候の特徴 |
|---|---|---|
| 春 | 寅(2月ごろ)・卯(3月ごろ)・辰(4月ごろ) | 温まりはじめ。木の気が強い |
| 夏 | 巳(5月ごろ)・午(6月ごろ)・未(7月ごろ) | 暑い。火の気が強い |
| 秋 | 申(8月ごろ)・酉(9月ごろ)・戌(10月ごろ) | 乾いて冷える。金の気が強い |
| 冬 | 亥(11月ごろ)・子(12月ごろ)・丑(1月ごろ) | 寒い。水の気が強い |
調候用神表の引きかた
実際には、日干10種 × 月支12種 = 120通りの表を引きます。優先度の高い順に並んでいて、先頭がいちばん重要な干です。
調候用神表を全部見る(日干 × 月支)
| 日干\月支 | 子 | 丑 | 寅 | 卯 | 辰 | 巳 | 午 | 未 | 申 | 酉 | 戌 | 亥 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 甲 | 丁庚丙 | 丁庚丙 | 丙癸 | 庚丙戊 | 庚壬丁 | 癸丁庚 | 癸丁庚 | 癸丁庚 | 庚丁壬 | 庚丁丙 | 庚甲壬 | 庚丁丙 |
| 乙 | 丙 | 丙 | 丙癸 | 丙癸 | 癸丙戊 | 癸 | 癸丙 | 癸丙 | 丙癸己 | 癸丙丁 | 癸辛 | 丙戊 |
| 丙 | 壬戊己 | 壬甲 | 壬庚 | 壬己 | 壬甲 | 壬庚癸 | 壬庚 | 壬庚 | 壬戊 | 壬癸 | 甲壬 | 甲戊庚壬 |
| 丁 | 甲庚 | 甲庚 | 甲庚 | 庚甲 | 甲庚 | 甲庚 | 壬庚癸 | 甲壬庚 | 甲庚丙戊 | 甲庚丙戊 | 甲庚戊 | 甲庚 |
| 戊 | 丙甲 | 丙甲 | 丙甲癸 | 丙甲癸 | 甲丙癸 | 甲丙癸 | 壬甲丙 | 癸丙甲 | 丙癸甲 | 丙癸 | 甲丙癸 | 甲丙 |
| 己 | 丙甲戊 | 丙甲戊 | 丙庚甲 | 甲癸丙 | 丙癸甲 | 癸丙 | 癸丙 | 癸丙 | 丙癸 | 丙癸 | 甲丙癸 | 丙甲戊 |
| 庚 | 丁甲丙 | 丙丁甲 | 丙甲壬 | 丁甲丙 | 甲丁壬 | 壬戊丙 | 壬癸 | 丁甲 | 丁甲 | 丁甲丙 | 甲壬 | 丁丙 |
| 辛 | 丙戊壬 | 丙壬戊 | 己壬庚 | 壬甲 | 壬甲 | 壬甲癸 | 壬己癸 | 壬庚甲 | 壬甲戊 | 壬甲 | 壬甲 | 壬丙 |
| 壬 | 戊丙 | 丙丁甲 | 庚丙戊 | 戊辛庚 | 甲庚 | 壬辛庚癸 | 癸庚辛 | 辛甲 | 戊丁 | 甲庚 | 甲丙 | 戊庚丙 |
| 癸 | 丙辛 | 丙丁 | 辛丙 | 庚辛 | 丙辛甲 | 辛 | 庚壬癸 | 庚辛壬 | 丁 | 辛丙 | 辛甲壬 | 庚辛戊 |
横一列を眺めると、冬の月(亥・子・丑)で丙や丁(火)が並び、夏の月(巳・午・未)で壬や癸(水)が並ぶ傾向が見えます。寒ければ温め、暑ければ冷ますという原則が、そのまま表になっています。
日干は戊、月支は酉(9月ごろ・秋)。表を引くと、必要な守護神は丙・癸です。
次に、これが自分の命式にあるかを見ます。三柱の天干(戊・己・丁)に含まれているものが第一守護神。この人の場合はありません。
第一・第二という呼び分け
| 呼び名 | 中身 |
|---|---|
| 第二守護神 | 調候用神表から出た、本来必要な干。全員に必ずある |
| 第一守護神 | そのうち、すでに三柱の天干に出ているもの。無いこともある |
天干に出ていないというだけの意味です。地支の蔵干には入っていることもありますし、そもそも持っていなければ外から取り入れればいい、という話です。「命式にない」と言い切るのは不正確なので、鑑定書でも「三柱の天干には現れていません」という書きかたにしています。
他の用神の決めかた
ここが他人の鑑定書を見るときにいちばん効きます。用神(=その人に必要な気)の決めかたは1つではありません。
| 方式 | 読み | 決めかた |
|---|---|---|
| 調候用神 | ちょうこうようじん | 生まれた季節の寒暖を基準にする(このサイトの方式) |
| 扶抑用神 | ふよくようじん | 五行の多すぎ・少なすぎを均す。「扶=助ける」「抑=おさえる」 |
| 通関用神 | つうかんようじん | 対立している2つの五行のあいだを取り持つ |
扶抑用神を使う流派では、まず身強・身弱(みきょう・みじゃく)を判定します。生まれ月から見て日干が強いタイプか弱いタイプか、という見立てで、その判断には月令(げつれい)という考え方を使います。
つまり、他所の鑑定書で守護神が違っていても、間違いとは限りません。どの方式で出しているかが違うだけです。加えて、このサイトは三柱なので時柱ぶんの干が判定に入らず、そこでも差が出ます。
この章のまとめ
- 守護神は日干 × 月支から引く。生まれた季節が鍵
- 調候用神は寒ければ温め、暑ければ冷ますという考え方
- 第二=本来必要な干、第一=そのうち天干に出ているもの
- 「第一なし」は天干に出ていないというだけ
- 用神の決めかたは複数ある(調候・扶抑・通関)。方式が違えば答えも違う
確認問題
0 / 4 問
問1「調候用神(ちょうこうようじん)」の「調候」の意味は?
問2守護神は何と何から引く?
問3第一守護神が「なし」と出たときの正しい理解は?
問4守護神の決めかたが鑑定によって違うことがあるのはなぜ?