第 10 章
大運と立運
10年ごとに入れ替わる運の質。順行・逆行と、始まる年齢の出しかた。
この章を読み終えると
- 順行・逆行が何で決まるか説明できる
- 立運を節入りまでの日数から計算できる
- 他人の大運表を見て「いまどこか」を指させる
命式が「生まれ持った設計図」だとすれば、大運(だいうん)は「いま吹いている風」です。10年ごとに入れ替わり、その期間どんな星の影響下にいるかを示します。
大運は月柱から作る
大運の干支は、月柱を起点にして六十干支を1つずつずらして作ります。日柱ではありません。生まれ月の柱が、そのまま人生の時間軸の出発点になります。
ずらす向きは順行(六十干支を進める)と逆行(戻す)の2つ。どちらになるかは、年柱の陰陽と性別で決まります。
| 年柱の天干 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 陽(甲丙戊庚壬) | 順行 | 逆行 |
| 陰(乙丁己辛癸) | 逆行 | 順行 |
覚えかたは「陽男陰女は順行、陰男陽女は逆行」。四柱推命で性別を聞かれるのは、ほぼこの判定のためです。
同じ生年月日でも、順行と逆行では大運表の中身がまったく違います。他人の鑑定書を見て「自分の記録と合わない」というとき、まずここを疑ってください。
年柱の天干は丁で陰。だから男性なら逆行、女性なら順行です。並べてみます。
| 順 | 男性(逆行) | 女性(順行) |
|---|---|---|
| 立運前 | 己酉 | 己酉 |
| 第1大運 | 戊申 | 庚戌 |
| 第2大運 | 丁未 | 辛亥 |
| 第3大運 | 丙午 | 壬子 |
| 第4大運 | 乙巳 | 癸丑 |
| 第5大運 | 甲辰 | 甲寅 |
どちらも1本目は月柱の己酉から始まりますが、2本目以降は逆方向に進んでいるのが分かります。
立運 ── いつ大運が始まるか
大運は生まれてすぐ始まるわけではありません。始まる年齢を立運(りつうん)と呼び、節入りまでの日数を3で割って出します。3日を1年に換算する、という決まりです。
- 順行のとき — 生まれた日から次の節入りまでの日数
- 逆行のとき — 前の節入りから生まれた日までの日数
この人(男性・逆行)は、前の節「白露」から29日目の生まれ。逆行なので前の節入りからの日数を使い、28÷3 ≒ 9。立運は約9歳です。
女性(順行)なら、次の節入りまでの日数を使うので立運は約1歳。同じ生年月日でも、向きが違えば立運も変わります。
年齢だけだと「◯歳ちょうどに切り替わる」ように見えますが、実際はもっと細かく決まります。1日を4か月として換算すると、何年何か月後に始まるかまで出せます。鑑定書が「約9歳(1997年2月ごろ)」と書いているのはこのためです。
立運前の期間
立運が9歳なら、0〜8歳はまだ大運が始まっていません。この期間を第1大運と呼ぶと立運の説明と食い違うので、このサイトでは「立運前」と表示しています。他人の鑑定書でも、1行目が第1大運なのか立運前なのかは確認したほうがいいところです。
大運の読みかた
大運の各行には、干支・通変星・十二運星が出ています。読みかたは命式と同じで、日干から見た関係です。ただし意味が変わります。
| 命式の星 | 大運の星 | |
|---|---|---|
| あらわすもの | 生まれ持った性質 | その10年に与えられるテーマ |
| 期間 | 一生 | 10年 |
| 読みかた | 「こういう人」 | 「この10年はこれが問われる」 |
この人(男性・38歳)は29〜38才の行にいて、干支は丙午、通変星は偏印、十二運星は帝旺。つまりこの10年は「偏印のテーマを、帝旺の勢いで進める期間」と読みます。
他人の大運表を読む手順
- 性別と年柱の陰陽を確かめ、順行か逆行かを判定する
- 立運を見て、1行目が立運前かどうか確かめる
- 1本目が月柱と同じ干支かを見る(違えば別の作りかたをしている)
- いまの年齢がどの行に入るかを探す
- その行の通変星と十二運星を、命式の日干から検算する
5番まで検算できれば、その鑑定書が自分と同じ方式で作られているかどうかが分かります。合わない場合は、どちらかが間違っているのではなく、方式が違う可能性を先に考えてください。
この章のまとめ
- 大運は月柱を起点に、10年ごとにずらして作る
- 向きは陽男陰女=順行、陰男陽女=逆行
- 立運は節入りまでの日数 ÷ 3(3日=1年、1日=4か月)
- 立運より前の期間は第1大運ではない
- 命式の星=生まれ持った性質、大運の星=その10年のテーマ
確認問題
0 / 4 問
問1大運が順行するのはどの組み合わせ?
問2立運(りつうん)の出しかたは?
問3大運の1本目の干支はどこから取る?
問4立運が9歳の人の「0〜8歳」の行について正しいのは?