第 3 章
陰陽五行と、相生・相剋
木火土金水の5つと、生む/抑えるの関係。星の正体はすべてこれです。
この章を読み終えると
- 22文字それぞれの五行と陰陽を引ける
- 相生・相剋の順番を図で描ける
- なぜ五行が通変星につながるのかを説明できる
前の章で、十干がすでに五行の情報を持っていることを見ました。この章では、その五行どうしの関係を扱います。四柱推命の星(通変星)は、例外なくこのルールから出てきます。逆に言えば、ここが分かれば10個の星を丸暗記する必要がなくなります。
五行 ── 5つの気
木・火・土・金・水。読みはもく・か・ど・ごん・すいですが、「き・ひ・つち・かね・みず」で読んでも通じます。22文字すべてが、このどれかに属します。
| 五行 | 十干(陽/陰) | 十二支 |
|---|---|---|
| 木 | 甲(陽・きのえ) 乙(陰・きのと) | 寅(陽・とら) 卯(陰・う) |
| 火 | 丙(陽・ひのえ) 丁(陰・ひのと) | 巳(陰・み) 午(陽・うま) |
| 土 | 戊(陽・つちのえ) 己(陰・つちのと) | 丑(陰・うし) 辰(陽・たつ) 未(陰・ひつじ) 戌(陽・いぬ) |
| 金 | 庚(陽・かのえ) 辛(陰・かのと) | 申(陽・さる) 酉(陰・とり) |
| 水 | 壬(陽・みずのえ) 癸(陰・みずのと) | 子(陽・ね) 亥(陰・い) |
土だけ十二支が4つ(丑・辰・未・戌)あることに気づいたでしょうか。これは季節の変わり目にあたる月で、春夏秋冬のあいだをつなぐ役割を土が担っているためです。
陰陽 ── 同じ五行の中の2つの顔
五行はさらに陽と陰に分かれます。陽は発散・外向き、陰は凝縮・内向き。同じ「土」でも、陽土の戊は動かない山、陰土の己は作物を育てる畑の土。まったく違う顔をしています。
陽が積極的で良い、陰が消極的で悪い——ではありません。山(戊)は動かないから頼りにされ、畑(己)は柔らかいから作物を育てられます。役割が違うだけです。鑑定書で「陰が多め」と出ても、それは欠点ではありません。
相生 ── 生む関係
五行は輪になってつながっています。下の図で、外周の五角形が「生む」流れ、内側の星形が「抑える」流れです。五行をタップすると、その1つの関係だけが浮かび上がります。
| 関係 | 読みかた |
|---|---|
| 木 → 火 | 木が燃えて火を生む |
| 火 → 土 | 燃えかすが土になる |
| 土 → 金 | 土の中から金属が採れる |
| 金 → 水 | 金属の表面に水滴が結ぶ |
| 水 → 木 | 水が木を育てる |
生むほうを親、生まれるほうを子と考えると分かりやすいです。親は子にエネルギーを渡すので、渡しすぎると自分が減ります。この「渡す/もらう」の向きが、あとで通変星の意味に直結します。
相剋 ── 抑える関係
もうひとつが剋す(こくす)関係。「剋」は打ち勝つ・おさえこむという意味の漢字で、日常ではまず使いません。輪の中を星形に横切ります。
| 関係 | 読みかた |
|---|---|
| 木 → 土 | 木の根が土の養分を吸う |
| 火 → 金 | 火が金属を溶かす |
| 土 → 水 | 土が水をせき止める |
| 金 → 木 | 金属の刃が木を切る |
| 水 → 火 | 水が火を消す |
剋す・剋されるは、暴力的な言葉に見えますが、抑えがあるから形になるという意味でもあります。金が木を切るから木材になり、土が水をせき止めるから田んぼになる。剋がまったくない命式は、まとまりがなくなります。
なぜこれが「星」になるのか
ここが第6章への橋渡しです。自分の日干から見て、相手の干との関係は5通りしかありません。
- 相手が自分と同じ五行
- 自分が相手を生む(自分が親)
- 相手が自分を生む(自分が子)
- 自分が相手を剋す
- 相手が自分を剋す
この5通りに、陰陽が同じか違うかの2通りを掛けると、5×2=10種類。これが通変星の正体です。10個の星を暗記するのではなく、五行の関係を数えれば毎回その場で導けるようになります。
あなたの日干(第1章で探した1文字)が、上の表のどの五行・どちらの陰陽か確かめてください。たとえば戊なら「土の陽」。すると、あなたにとって火は自分を生む親、水は自分が剋す相手、木は自分を剋す相手、金は自分が生む子になります。この4方向がそのまま星になります。
この章のまとめ
- 五行は木・火・土・金・水。22文字すべてがどれかに属する
- 相生は木→火→土→金→水→木(生む)
- 相剋は木→土→水→火→金→木(抑える)
- 剋は悪い意味ではなく、抑えがあるから形になる
- 五行の関係5通り × 陰陽2通り = 10種類の通変星
確認問題
0 / 4 問
問1相生(そうじょう)の順番として正しいのは?
問2「土剋水(どこくすい)」が意味するのは?
問3「乙」の五行と陰陽は?
問4五行と通変星の関係として正しいのは?